まちこ先生の海からのらくがき① ~シンガポール出航~

まちこ先生の旅からのらくがき
元日系国際線客室乗務員。現在はマナー講師として全国で活躍中。

voice_icon01 コスタ・ビクトリア シンガポールクルーズ 2016年 1/20-24 
  まちこ先生の海からのらくがき① 


私ども夫婦を乗せた福岡発9時50分のシンガポール航空の飛行機は
1月20日、シンガポール時間の15時30分チャンギ空港へのスムースなランディングで、旅の幕開けをしてくれました。

QICも順調に16時頃、第2到着ロビーに出るとDroiさんがお迎えに来ていて下さいました。
ロビー内の両替所でシンガポールドルとマレーシアリンギットの交換も直ぐにできました。

夫はシンガポールは初めてですが、私は43年ぶりのシンガポールです。
緑の木々に囲まれたシンガポールの道路をドライブした記憶は、
Tekuさんの港までの30分の運転中、鮮やかによみがえって参りました。

Tekuさんとはここでお別れですがDroiさんは5時まで私どもに付き添って下さいました。
乗船手続き、荷物のチェックインの方法などわかりやすく説明して導いて下さいました。
何しろCOSTA VICTORIA の乗客は2000人。
加えて、ほかの大型客船の乗客もいます。ですから乗船場は物凄い人、人、人….。
戸惑っている私どもにはDroiさんはとても頼もしく感じられました。

午後5時に「いってらっしゃい。23日の午後4時におむかえにきますね」
という言葉でDroiさんといったんお別れしました。

いよいよ大型客船のクルーズィングの始まりです。
ドナウ川とボルガ川のクルーズィング経験はあるもののこのような大型船での旅は
3泊4日といえども初めて、見渡しても日本人は私達だけ。
大丈夫かしら…不安は募ります。

その不安は…的中しました。
厳しい乗船審査がいやになるくらい何度も何度も行われました。

COSTAのキャビンに入室できたのは午後7時を過ぎていました。
しかも私どものスーツケース2つがまだ部屋に届いていません。

待っていてもらちが明かないと判断し、船内インフォメーションに書かれていた
ディナー会場(11階のデッキ→バイキング)に向かいました。
あいている席に座ると、ノルウェーからのご夫婦が加わられました。
美味しいお食事と楽しいお話しにしばし癒されました。

午後9時過ぎ部屋に戻るとスーツケースが1つだけ届いていました。
もう一つのスーツケースはどうなっているの?
まだロビーにも届いていませんでした。
持ってきたワインが災いしました。

午後11過ぎやっとワインを取り除かれたスーツケースを部屋に持って帰ることができました。
荷物でこんなに手間取るとは本当に驚かされました。

困ったことはまだあります。

部屋に電話がありましたがフロントの番号がどこを探しても見当たりません。
乗船時にもらった翌日のバーベキュー案内の名刺の番号に電話したら、やっとフロントの番号を教えてくれました。
88(ダブルエイト)です。どうしても聞きたい事があったので88を押しました。
でも何度かけても Line is busy というばかりです。

実は船室に入った時にテーブルの上の氷で冷えたシャパンが目に付いたのです。
これは有料? それともビガートラベルさんからのお心遣い?
そんな事が気になっているとクルーが明日の予定表を持ってきました。
午後11時を過ぎてですよ。
Thank you と受け取りましたけど…“ドアの下から入れてよ”と思ってしまいました。

でも、シャンパンの事が聞ける!と思い、尋ねると33のルームサービスに電話しろとの事。
しかし、こちらもフロント同様、何度かけてもLine is busy とアンサリングマシーンの声ばかり。

あぁ!!! これがイタリアの船。まさにイタリア人の気質をうかがわせるシップだと思いました。

明日の予定表にざっと目を通して横になりました。
夫はすでに深い睡眠状態。
ツインの大きなベッド、テレビもある、シャワートイレも使いやすい、
窓を開ければ素敵な椅子とテーブルの付いたプライベートバルコニー。

ハードは良いけどソフトは良いとは言えないかも…
そんな思いで眠りについたのは1月21日の午前0時過ぎでした。

シンガポールクルーズ乗船記 アジアクルーズ乗船記

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